『薬局英会話最短トレーニング』第2章に7週間かかった|止まった理由と、戻ってこられたきっかけ
『これなら身につく! 薬局英会話最短トレーニング』(薬剤師Noriko著/じほう)の第2章を、ようやく読み終えました。
第1章の学習記録を書いたのが9月中旬なので、1章分に7週間かかった計算になります。正直に言うと、途中でだいぶ止まっていました。
順調に進んだ記録よりも、止まって戻ってきた記録のほうが役に立つ方もいると思うので、そのまま書きます。
第1章から7週間。正直に言うと、途中で止まっていました
第1章は2週間ほどで読み終えました。毎朝の習慣に乗せられていて、そのときは順調だったんです。
ところが第2章に入って、ペースが落ちました。
仕事や家のことが立て込んだ時期があったのも事実です。でも、それだけではありません。第2章の内容そのものが、僕にとっては少し重かった。
戻ってこられたのは、第3章が気になったからでした
再開のきっかけは、意外なところにありました。第3章の目次です。
第3章は「投薬以外の英語フレーズ」で、受付時のフレーズ、会計時のフレーズ、イレギュラーな対応といった項目が並んでいます。これが気になって仕方がなくなりました。
でも、飛ばして第3章から読むのは嫌だったんです。順番に積み上げたい。その「先が気になるけど飛ばしたくない」という気持ちが、結果的に第2章を押し切る力になりました。
第1章が「型」なら、第2章は「具体例」でした
読み終えてみると、2つの章の役割がはっきり分かれていました。
第1章は、1つの型をひたすら反復して口に定着させる章です。This is for your fever. の fever を入れ替えていくような、シンプルな練習でした。
それに対して第2章は、具体的なシチュエーションが延々と続きます。
収録されているのは13項目。用法用量の応用編、検査について尋ねる、効能の説明、注意事項の説明(内用薬・外用薬・薬の保管)、飲み忘れたときの対応、副作用が出たときの対応、2回目以降の確認事項、効果の現れ方、子ども・お年寄り・本人以外への投薬、そして特殊な剤形として吸入剤と注射剤。

ひとつひとつが細かい。だから重かったわけですが、そのぶん中身は即戦力です。普段の投薬で自分が口にしている内容が、そのまま英語で並んでいる感覚でした。
ページ数で見ても、第1章と第2章がこの本の中心です。第3章は内容こそ気になりますがページ数は少なく、第4章はリスニング特訓なので復習と定着に充てる章という構成だと思います。
月1回のビスホスホネート。普通の英会話本には絶対に載っていません
第1章のときにも書きましたが、薬剤師が書いた本だという実感は、第2章でさらに強まりました。
いちばん驚いたのが、用法用量の応用編です。
週1回や月1回のビスホスホネート製剤について、「起床時すぐに服用してください」という説明が英語で載っています。
ここで出てくるのが right after waking up in the morning という言い方です。
起床後すぐ、というのは日本語なら一言で済みます。でも英語にしようとすると、意外と手が止まる。単語ひとつひとつは簡単なのに、並べ方を知らないと出てこないタイプの表現です。
しかも対象が週1回や月1回の製剤となると、そもそも一般的な英会話の教材で扱われるはずのない内容です。
検査について尋ねる表現も、現場感がありました
もうひとつ印象に残ったのが「検査について尋ねる」の項目です。
レントゲン、心電図、眼圧、胃カメラ、バリウム、骨密度。患者さんがどんな検査を受けたかを確認するための表現が並んでいます。
僕はわりと検査のことまで踏み込んで聞きたいタイプなので、ここはそのまま使えそうだと感じました。
そして地味に効いたのが、添えられている注記です。日本では「レントゲン」と言いますが、海外では X-ray が一般的だと書かれていました。
言われてみれば当たり前なのですが、現場で「レントゲン」と言い慣れていると、とっさには出てきません。日本語の医療用語がそのままでは通じないというポイントは、自分ではなかなか気づけないところです。
第2章でも、ちゃんと「型」で覚えさせてくれます
具体例が中心の章ですが、ところどころで型も出てきます。しかも第1章より一段深いところで。
たとえば「この薬を飲んでも問題ありません」と伝えたいとき。本書では This medicine is safe to take という基本形を示したうえで、そのあとの前置詞を入れ替えることで応用できると説明されています。
覚えるのは1つの形だけ。あとは場面に応じて前置詞を差し替えるだけで、言いたいことの大半がカバーできてしまいます。
第1章では、症状の単語を入れ替えて練習していました。第2章では、入れ替えるのが単語ではなく前置詞になっている。
同じ設計思想が、より抽象度の高いところで繰り返されているわけです。ここに気づいたときは、素直によくできた本だと思いました。
いちばん役立ったのは「2回目以降に使えるフレーズ」でした
13項目の中で、僕にとって一番ありがたかったのがこれです。
理由は、自分の薬局の事情にあります。うちは新規の外国人患者さんがそれほど多くありません。その代わり、一度来られた方が繰り返し来局されます。
つまり僕に必要なのは、初対面の挨拶ではなく2回目以降の確認なんです。
英会話の本はたいてい初対面の場面から始まるので、ここが章立てで用意されているのは珍しいと思います。
本書には、症状の経過を尋ねる基本フレーズとして 「Are your symptoms getting better?」 が挙げられています。この型を覚えておけば、症状の部分を入れ替えるだけで応用できる、という説明です。
あわせて How is your ○○? という型も示されていて、○○に症状や検査値の名前を当てはめるだけで応用できるようになっています。血圧はどうか、痛みはどうか、喘息の調子はどうか。毎回いらっしゃる患者さんに、そのまま使えます。
吸入薬の章は、全部やらなくていいと思います
ここは正直に書いておきたい部分です。
「特殊な剤形(吸入剤)」の項目では、デバイスごとに吸入手順の説明が収録されています。ディスカス、ブリーズヘラー、エリプタ、タービュヘイラー、レスピマット、エアゾール。
イラスト付きで、1つずつ指導の流れが細かく書かれていて、分かりやすいです。デバイスごとに異なる手順だけを載せて、共通する手順は別ページを参照させる作りになっていて、構成もよく考えられています。
ただし、順番に全部読もうとすると、ここで確実にペースが落ちます。僕がまさにそうでした。
僕の薬局でよく出るのはディスカスとエリプタです。この2つだけ先にしっかり読んで、他はさらっと目を通す。その読み方で十分だったと今は思っています。
とはいえ、載っていること自体は心強いです。いざその場面になったら確実に困るので、「ここに載っている」とだけ覚えておけばいい。そういう付き合い方ができる章だと思います。
第2章は「読む章」ではなく「引く章」だったのかもしれません
読み終わってから気づいたことがあります。
僕は第2章を、第1章と同じように頭から順番に読んで、反復して覚えようとしていました。だから重かったし、時間もかかった。
でも第2章は、困ったときに調べる辞書的な章だったのではないかと、今になって思います。
もっとさらっと読んでもよかったのかもしれません。全体に目を通して「どこに何があるか」を把握しておいて、必要な場面が来たら戻る。そういう使い方のほうが、僕の生活には合っていた気がします。
結果的に7週間かかりましたが、これは本のせいではなく、読み方を間違えた部分もあったということです。
第1章の記録はこちらに書いています。
次は第3章。会計のフレーズが気になっています
第1章と第2章で、服薬指導の英語をひたすらやってきました。
その反動なのか、第3章がかなり楽しみです。受付時のフレーズ、会計時のフレーズ、イレギュラーな対応。服薬指導から離れて、ぐっと日常会話に近づく感じがします。
「あとで取りに来てください」のような言い回しを、英語でさらっと言えたらいいなと勝手に想像しています。
第4章のリスニング特訓も、実は期待しています。僕の薬局では英語を実際に使う機会が月1回程度しかないので、その練習の代わりになるのではないかと思っているからです。自分で患者役と薬剤師役をやってみる。それくらいしか、使う機会の少なさを埋める方法がありません。
1. 止まった章は、読み方が合っていないのかもしれません
僕は第2章を「覚える章」だと思って読んでいて、重くなりました。章によって読み方を変えていい。全部を同じ密度でやろうとすると、だいたいどこかで止まります。
2. 自分の職場で出るものから読む
吸入薬が6種類並んでいても、全部に同じ時間をかける必要はないと思います。自分の薬局でよく出る剤形から読む。そのほうが、すぐ使える知識になります。
3. 先の章を覗いてみる
僕が戻ってこられたのは、第3章の目次を見て「早く読みたい」と思ったからでした。止まっているときこそ、先を覗いてみると動き出せることがあります。

